26 「東京音楽学校と邦楽——昭和11年の邦楽科開設を中心に」(査読付)
音楽取調掛の後身として1887年に開校した東京音楽学校では、選科の扱いで邦楽(当初は山田流筝曲)の教習がおこなわれるようになり、それが徐々に拡充され、1936年には邦楽科が本科や師範科と同列に扱われた。本稿はこの邦楽科設置に注目して、それに至るまでの音楽取調掛・東京音楽学校における邦楽の扱い、邦楽科設置の思想やそれに対する関係者の反応についてまとめ、東京音楽学校における邦楽科設置の背景を検討した。
昭和音楽大学『研究紀要』、第34号、32~44頁