25 「藤原義江の南米演奏旅行(1937-38 年)——自伝・評伝・外務省記録の検討」(査読付)
藤原義江は「われらのテナー」と評され、愛された。彼の音楽活動や人生については、これまでに複数の自伝・評伝・小説が刊行され、おおよそのことは明らかになっているように思える。しかし詳細に検討すると、従来の言説には欠落や齟齬が少なくないことがわかる。1937-38年の南米演奏旅行をその一例として、この演奏旅行に関する自伝・評伝・小説等の記載を比較・検討し、この演奏旅行での藤原の足取りを検討した。
昭和音楽大学アートマネジメント研究所『音楽芸術運営研究』、第8号、59~76頁