13 ‘Japanese National Music and Cultural Identity: Analysis of Articles in Japanese Musical Magazines in Early 1940s'(英文) (日本の国民音楽と文化的アイデンティティ――1940年代前半の音楽雑誌記事の分析)
1941~44年の日本の音楽雑誌に掲載された記事の分析を通して、日本の「国民音楽」に関する思想を整理・類型化し、それをもとに当時の日本の楽壇における文化的アイデンティティについて論じた。その結果、日本人が多様な音楽を折衷して新しい音楽を創造する能力を持つという自己認識が文化的アイデンティティとして機能していたこと、そうした認識が「大東亜共栄圏」の盟主という自認を支えていたことが明らかになった。
The Musicological Society of Japan, "International Forum for Young Musicologists 2010", 99~104頁