1 『総力戦と音楽文化─音と声の戦争』
アジア太平洋戦争期の日本の総力戦体制における音楽を音楽学、歴史学、教育学、政治学等の諸観点から論じた。酒井は論文「国際文化振興会の対外文化事業──芸能・音楽を用いたものに注目して」(127~158頁)で、当時の対外文化政策の一例として国際文化振興会の事業に注目し、それがナショナリズム、アイデンティティ、オリエンタリズムといった観念に支えられていたことを明らかにした。
青弓社