本研究は、20世紀初頭にバレエにおける音楽と舞踊の関係性に新機軸を拓いたと考えられるバレエ・リュスの作品等に注目し、実践的検証を含みつつ多角的に音楽と舞踊の関係性について検討した。
フォーキン振付の《エジプトの夜》(1908)と《レ・シルフィード》(1909)を検証した結果、《エジプトの夜》ではバレエ音楽《エジプトの夜》を用いたことにより、振付演出が容易に行われたことが示唆された。一方、《レ・シルフィード》ではバレエ音楽ではない19世紀ロマン主義音楽を用いたが、人間の身体運動に配慮した演奏と演奏者の意図を考慮した振付が行われることにより、音楽と舞踊が相互に影響し合う関係性が見られた。
糟谷 里美 川染 雅嗣 鈴木 二美枝 高橋 健一郎 との共同研究。