36 「「音楽取調掛時代文書綴」にみるフランツ・エッケルト」
フランツ・エッケルトは1883年2月から1886年3月まで文部省音楽取調掛の傭外国人教師を兼務した。本稿は彼が兼務していた頃の音楽取調掛の記録を調査し、文書の解読を試みた。対象は「東京芸術大学附属図書館貴重資料データベース」に収録された「音楽取調掛時代文書綴」のうち25簿冊である。文書の解読結果をもとに「音楽取調掛によるエッケルト雇傭に向けた準備」「エッケルトと日本伝統音楽・芸能」に注目し論じた。
ヘルマン・ゴチェフスキ(研究代表者)『近代日韓の洋楽受容史に関する基礎研究 : お雇い教師フランツ・エッケルトを中心に』、77~97頁