29 「フランツ・エッケルトがいた頃の文部省音楽取調掛(明治16〜19年)——エッケルトの功績を検討するために」(査読付)
フランツ・エッケルト(1852-1916年)は日本と韓国で、長きにわたって軍楽を中心に西洋音楽を指導した人物である。日本では海軍・陸軍の軍楽隊、宮内省式部職、文部省音楽取調掛での西洋音楽研究・伝習に携わった。本稿は、エッケルトの音楽取調掛における業績を論じる前段階として、彼が同掛で担当した業務の内容、伝習生への指導内容・方法などについて、これまでに参照できた資料をもとに整理した。
昭和音楽大学アートマネジメント研究所『音楽芸術運営研究』、第9号、81~95頁