「音楽文化」の流入は、「音楽文化」が実体として移動するというより、ある「音楽文化」をまとった人物の移動が、その地にある「音楽文化」をもたらすというイメージで把握するのが適切だろう(近年のメディア技術の隆盛で、そうであるばかりとは言えない面があるが)。そうした人物の移動を助けた者には、いわゆる「呼び屋」や海外アーティストを招聘する音楽事務所が含まれる。こうした人々の存在により可能になった「音楽文化」の流入があるはずだが、その点はあまり注目されてこなかった。本発表では第2次世界大戦終了後の日本におけるこれらの人物の活動についての情報を収集し、年表にまとめた。