4.「被災者の声」はどのように語られるか(2)―震災と喪失をめぐるディスコース―
概要:東日本大震災から1週間後に始まった朝日新聞の連載「いま伝えたい 被災者の声」を素材として、震災による喪失の経験がどのように語られるかを質的分析の一つであるディスコース分析の手法を用いて検討した。3・5・7・9月の連載における喪失の語りを取り上げ、震災と喪失についての社会的な言説の特徴および変遷を明らかにすると共に、被災者にとって、それらの言説がどのように機能しているのかを考察した。
東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース紀要, 35, 157-164.