イェール報告(1828)の解釈とイェールの戦略 : 知識の教授を含み込むものとしての「精神の陶冶」
1828年イェール・カレッジ出版の教育課程編成に関する報告書の解釈を再検討した。教育哲学史上これまで対立的に論じられてきた形式陶治と実質陶治が、同報告では前者が後者を包含する関係となっており、こうした考え方がその後のアメリカ教育思想史上においても継続している可能性を示唆した。同報告はカレッジをドイツのギムナジウムと同等のもの、中等教育として規定したうえで、そのカリキュラムの在り方を論じている。
『近代教育フォーラム』第23号、教育思想史学会