1860-70年代アメリカの研究大学における学士課程の編成:ジョンズ・ホプキンス大学及びコーネル大学におけるグループ・システムの導入とその背景
ジョンズ・ホプキンス大学及びコーネル大学における初期の学士課程の編成について、その経緯と背景を論じた。これまでの研究においてこの両大学は、従来のイギリス型カレッジを否定し、アメリカの高等教育を刷新したものと解釈されてきた。対し本稿は、両大学と従来のカレッジが有する過程の階層構造を、各大学が前提としている中等教育の過程も含めて比較することで、両者の共通性を指摘し、従来とは異なる解釈を提示した。
『日本の教育史学』第61号、教育史学会